2008年5月10日号
「女、子どもしか残っていないけど、仏壇はどうしたら?」
「狭い我が家にかさばる仏壇を置くことは抵抗がある」
「仏壇の処分をお願いしたい」
といった仏壇に関するお問い合わせが急増しています。
時代の変化とともに、人々の住宅環境は多様化し、
「仏間がない」、「そもそも仏壇がない」
といった家庭も珍しくありません。
しかし私は、
「たった2年、3年でもいいから位牌を入れて祭ってあげて」
とお願いしています。
大切な人が亡くなり、
「何に手を合わせて故人をしのぶのか」と考えれば、
仏壇の必要性が分かるのではないでしょうか。
お墓参りに出かけるには時間も手間もかかりますが、
自宅の仏壇ではそんな心配も必要ありません。
また、諸事情で仏壇を置くことができなくなっても、
お寺さんに仏壇のお性根を抜いていただいて処分をし、
お位牌にお経をあげていただいて
おたき上げをお願いすることもできます。
最近は、洋間や現代のインテリアにも合うデザインを重視したものや、
分家や嫁ぎ先でも気を遣わないコンパクトな
仏壇に注目が集まっているそうです。
家計にも無理なく、負担にもならない仏壇があれば、
ご先祖さまを敬い、自分の存在に感謝する気持ちを
忘れることはありません。
また、子どもたちには、
「おじいちゃん、おばあちゃんは、この中にいらっしゃるんだよ」
と手を合わせる心を教えることも、私は大切だと思います。