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お彼岸の時期・やり方を徹底解説|遺族が知っておきたい基礎知識と心得

大切な故人を偲ぶ仏教行事であるお彼岸。

春分の日と秋分の日を中心に、前後3日で挟むそれぞれ計7日間の期間を指します。

この時期はご先祖様とこの世が最も近づく時期とされ、古来より重要な意味をもっていました。

本記事では、お彼岸の意味から具体的な供養の方法まで、遺族の方々が知っておくべき情報を詳しく解説します。

春と秋の年2回訪れるお彼岸は、故人への感謝を伝える大切な機会です。

正しい知識を身につけて、心を込めた供養を実践していきましょう。

お彼岸とは?その意味と由来

お彼岸は、古来より日本人の生活に深く根付いた伝統行事として、大切に受け継がれてきました。

この行事の本来の意味は、阿弥陀様が住むとされる西方浄土に向かって供養を行うことにあります。

「彼岸」という言葉は、「此岸(しがん)」に対する言葉として使われています。

此岸は現世を指し、彼岸は悟りの世界を表現した仏教用語となっており、煩悩や迷いの多い現世から、安らかな悟りの世界へと至る架け橋としての意味が込められています。

 

お彼岸の期間中、私たちは先祖の供養を通じて、自身の生き方を見つめ直す機会を得られますが、この行事の起源は、飛鳥時代にまで遡ります。

聖徳太子の時代に「彼岸会(ひがんえ)」として始まったという説が有力で、その後、奈良時代に入ると、光明皇后によって庶民の間にも広まっていきました。

お彼岸の行事には、先祖供養だけでなく、自然との調和という側面も含まれており、春分・秋分を中心とした一週間という期間設定には、農耕作業の節目としての意味合いも強く感じられます。

 

仏教の教えでは、お彼岸は「六波羅蜜」を実践する期間とされています。

布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧という六つの徳目を意識して過ごすことが推奨されており、このような精神的な実践を通じて、私たちは心の安寧を図ることができるのです。

お彼岸は、故人を供養するだけでなく、生きている私たちの心の成長にも寄与する意義深い行事なのですね。

お彼岸の時期はいつ?春分の日と秋分の日を中心に解説

お彼岸は、春と秋の年2回、それぞれ7日間にわたる期間を指します。

具体的には、春分の日・秋分の日を中心とした前後3日間ずつとなっています。

春のお彼岸は3月18日から24日までの1週間、秋のお彼岸は9月20日から26日までの期間です。

 

春分・秋分の日は、昼と夜の長さが等しくなる日として古くから重要視されており、春のお彼岸は、冬から春への移り変わりを象徴する行事として位置づけられます。

自然の生命力が目覚める時期に、先祖の供養を行うことには特別な意味があるのでしょう。

 

秋のお彼岸は、収穫への感謝と共に先祖への報恩の気持ちを表す期間です。

仏教では「中日(ちゅうにち)」と呼ばれる日が”最も大切な日”とされていますが、これは春分の日・秋分の日と重なっており、特別な供養を行う日とされているのです。

 

各日には、それぞれ「迎え火」「送り火」などの習慣が地域によって残されています。

これらの風習は、先祖の霊を迎え、再び送り出すという意味が込められていますが、遺族の方々は、特にこの期間中にお墓参りや供養を行うことが慣習になっています。

ただし、実際の参拝は混雑を避けるため、必ずしも中日にこだわる必要はありませんし、お彼岸の期間中であれば、ご自身の都合に合わせて参拝する日を選択すれば良いでしょう。

近年は、交通事情や仕事の都合を考慮して、土日に参拝される方も増えてきました。

大切なのは、故人を思い、感謝の気持ちを込めて供養することです。

お彼岸の準備|必要な仏具とお供え物リスト

お彼岸の供養を滞りなく行うためには、まずは基本的な仏具の確認から始めます。

供養に必要な仏具には、

・香炉

・花立て

・燭台

・位牌

が挙げられます。

これらの仏具は事前に清掃し、必要に応じて新しいものに交換することが望ましいでしょう。

特に香炉は灰の状態を確認し、必要があれば新しい灰に入れ替えてください。

花立ては水あかなどが付いていないか点検し、きれいに洗浄しておくことが大切。

お供え物については、果物(りんご、みかん、バナナなど季節を考慮する)、菓子、お茶などを用意するのが一般的でしょう。

 

花は白や黄色の菊を中心に、季節の花を組み合わせて供えます。

造花は避け、新鮮な生花を用意すると良いでしょう。

 

仏具やお供え物は、必ずしも高価なものである必要はありません。

大切なのは、故人への感謝と追悼の気持ちを込めて準備することです。

お供え物の数は、奇数が基本となります。

これは仏教の教えに基づく考え方であり、特に果物などは3つや5つで供えることが多いです。

準備した品々は、お彼岸の期間中、毎日新鮮なものに取り替えることが望ましいです。

お墓参りの基本的な手順と作法

お彼岸の期間中には、お墓参りを行うことが一般的ですが、これには一定の手順と作法が存在します。

まず墓地に到着したら、深々としたお辞儀をして参拝の意思を表します。

墓石の前に立つ際は、位牌が安置する正面に向かって左側に立つのが基本です。

これから具体的な手順を、順を追って説明していきましょう。

 

まず最初に、持参した柄杓で墓石全体を清めます。

この時、水は一気に流すのではなく、上から下へと丁寧に水をかけてください。

墓石を清めた後は、花立てに新しい花を生け替え、古い花は持ち帰ります。

次に、お線香ですが、基本的には3本立てるのが一般的でしょう。

線香の煙は、この世と彼岸をつなぐ架け橋として意味されています。

その後、胸の前で両手を合わせ、黙祷しましょう。

黙祷の時間は、故人への感謝の気持ちや近況報告を心の中で伝える大切な瞬間です。

最後に再び深々とお辞儀をして、参拝を終える流れとなります。

お彼岸に関するまとめ

お彼岸は、故人を偲び感謝を伝える大切な期間です。

春分・秋分を中心とした7日間の期間中、私たちは先祖供養を通じて自身の生き方を見つめ直す機会を得られます。

お墓参りや供養には一定の作法がありますが、最も大切なのは故人を想う気持ちです。

形式にとらわれすぎることなく、心を込めた供養を心がけることが望ましいでしょう。

特に自宅での日々の供養は、故人との大切なコミュニケーションの場となります。

この機会にご家族で協力しながら、丁寧な供養を実践してみてはいかがでしょうか。

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