葬儀が終わって少し落ち着いた頃、銀行や保険会社、携帯電話会社から「住民票の除票をご用意ください」と言われて戸惑う方が本当に多くいらっしゃいます。結論から先にお伝えします。亡くなった方の住民票の除票は、その方が最後に住民登録をしていた市区町村の窓口で、ご遺族が請求して取得する書類です。大阪市旭区にお住まいのまま亡くなられたのであれば、請求先は旭区役所になります。相続の手続き、銀行口座、生命保険の請求、各種契約の解約などで「その方が、いつ、どこに住んでいて、いつ亡くなったか」を証明するために求められる書類だとお考えください。
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死亡届を出しても、除票は自動で家に届きません
ここが最初のつまずきどころです。死亡届を提出すると、住民票の情報には死亡した旨が記録され、その方は住民基本台帳から除かれます。この「除かれた住民票」が住民票の除票です。ただし、除票は死亡届を出したからといって自動的にご自宅へ郵送されてくる書類ではありません。必要になった方が、必要な通数だけ、ご自身で請求して受け取る仕組みです。「何から手をつければいいか分からない」という方は、まずここを押さえていただくだけで、その後の段取りがぐっと組みやすくなります。死亡届そのものの流れについては死亡届の書き方と提出の流れもあわせてご覧ください。
「除票」「戸籍(除籍)謄本」「死亡診断書のコピー」はどう違うのか
提出先から書類名を言われても、「この書類は何に使うのか」が分からないままだと、間違ったものを取りに行ってしまいます。よく混同される三つを整理します。
- 住民票の除票…住所を証明する書類です。最後の住所、いつからそこに住んでいたか、死亡の事実などが記載されます。契約の住所と本人が一致するかを確認したい相手方が求めてきます。
- 戸籍謄本・除籍謄本…親族関係を証明する書類です。誰が配偶者で誰が子どもか、つまり相続人が誰かを示すために使います。本籍地の市区町村で取得します。
- 死亡診断書(死体検案書)のコピー…死亡の事実と日時を医師が証明した書類です。保険金請求などで求められることがあり、死亡届と一体になっているため、提出前にコピーを数枚取っておくことをおすすめしています。
「住所を証明したいのか、親族関係を証明したいのか」。この区別が分かると、窓口で迷いにくくなります。
住民票の除票が必要になる場面
私どもがお手伝いする中で、実際に除票を求められることが多いのは次のような場面です。
- 銀行口座の凍結解除や払い戻しの手続き
- 生命保険や共済の請求手続き
- 不動産の名義変更や相続の登記に関する手続き
- スマートフォンの解約や名義変更
- NHK受信契約の変更・解約
- クレジットカードの解約
- 介護保険被保険者証の返却にともなう手続き
- 葬祭費・埋葬料の申請
「解約先から住民票を求められた」というご相談は、この一覧のどこかに当てはまることがほとんどです。手続き全体の順番を知りたい方は葬儀後の手続き一覧もご参照ください。
請求できる人と、窓口へ持って行くもの
亡くなった方の除票は、どなたでも自由に取れる書類ではありません。一般的には、同じ世帯だったご家族、配偶者、お子さんやご両親などの直系のご親族が請求できるとされています。それ以外の方が請求する場合は、契約書の写しなど「その書類が必要な正当な理由」を示す資料を求められることがあります。窓口では次のようなものをご用意いただくと安心です。
- 窓口に来られる方の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 亡くなった方との関係が分かる書類(戸籍謄本など。同一世帯であれば不要な場合もあります)
- 手数料
- ご家族以外の代理の方が行かれる場合は委任状
ご注意いただきたいのは、亡くなった方ご本人からの委任状は作れないという点です。そのため代理で請求する場合は、相続人であることを示す戸籍などを別途求められることがあります。必要書類は自治体によって扱いが分かれる部分ですので、お出かけ前に旭区役所へ電話で確認しておくと二度手間を防げます。また、除票はコンビニ交付の対象外とされていることが多いため、この点もあわせてご確認ください。
「親の住所地まで何度も行けない」ときは郵送請求という方法も
離れて暮らすご家族の手続きでは、平日に何度も窓口へ通うことが難しい場合があります。多くの市区町村では郵送での請求を受け付けています。請求書、本人確認書類の写し、返信用封筒、手数料分の定額小為替などを同封して送る形が一般的です。往復で日数がかかりますので、提出期限のある手続きが控えている場合は早めに動かれることをおすすめします。
取りに行く前に、提出先へ一本確認を
ここが実は一番大切なところです。求める書類は提出先ごとに違います。「住民票の除票で足りるのか、戸籍(除籍)謄本も必要か」「発行から何か月以内のものか」「コピーでよいのか原本が必要か」。この三点を先に提出先へ確認してから区役所へ向かうだけで、取り直しの回数が大きく減ります。特に相続に関わる手続きでは、除票だけでなく相続人全員が分かる戸籍一式を求められることが少なくありません。
何通取ればいいか、保存期間はどうなっているか
手続きの数だけ原本が必要になるとは限りませんが、複数の窓口へ同時に出す場面を考えると、最初に二、三通まとめて取得しておくと往復の手間が減ります。なお、住民票の除票は法改正により長期間保存される扱いになりましたが、それ以前に保存期間を過ぎたものは発行できない場合があります。何年も前に亡くなった方の除票が必要なときは、まず窓口へ発行の可否をお尋ねください。制度の細かな運用は変わることがありますので、最終的な確認は必ず区役所や提出先へお願いいたします。
取得した除票は、提出先ごとに扱いが異なります。コピーで足りる手続きもあれば、原本の提出を求められる場合、原本を確認したうえで返却してくれる窓口もあります。返却の可否を知らないまま原本を出してしまうと、再取得の手間と費用がかかります。窓口で「原本は返してもらえますか」と一言確認し、提出前に必ずコピーを取って手元に控えを残しておくと安心です。
大阪市旭区で手続きに迷ったら
私どもは千林大宮、森小路、関目高殿といった旭区の地域で長くお葬式のお手伝いをしてまいりました。ご葬儀のあとに「役所からは何も言われなかったのに、解約の電話をしたら書類を求められた」とご連絡をいただくことがよくあります。旭区にお住まいのまま亡くなられた場合、住民票の除票の請求先は旭区役所です。日中に足を運びにくい方は、郵送請求や必要通数の考え方も含めてご相談ください。
お葬式は、終わってからの手続きまで含めてひと区切りだと考えています。家族葬をお考えの方も、すでにご葬儀を終えられた方も、書類のことで手が止まってしまったときは遠慮なくお声がけください。事前相談・お問い合わせから、どの手続きに何が要るのかを一緒に整理いたします。