菖蒲

2008年7月18日

最近、家に葬儀社のパンフレットが時折舞い込みます。
「会員になれば、一般価格60万円の葬儀が
20万の会員価格で行えます!」
「会員になれば、葬儀代金の10%を割引いたします!」
こういった宣伝文句を読むたびに、私は疑問を覚えます。
果たして、会員制度とはどういうしくみになっているのでしょうか?

自分が積み立てて来たお金を葬儀に利用する。
いざというときのために、
用意する金額が少なくて済むように。
そのような利点は、理解できます。
ですが60万円の葬儀が20万になるのはなぜでしょうか?
40万円分の費用は、どこから出てくるのでしょうか?
とすると、当然の疑問が浮かび上がってきます。
果たして、その葬儀には60万円の価値があるのだろうか?と。

ここで、主婦ではなく経営者としての私が顔を出します。
もし万が一、当社で60万円の葬儀を行うとしたら、
それを20万円に割引することができるのかどうか?
答えはすぐに出ます。
もちろん「NO!」です。
60万円の葬儀は、60万円分の価値があるのです。
祭壇の料金、消耗品、そして人件費。

お客様に満足いただけるように
ぎりぎりのラインで金額を設定してあるので、
そこからの割引をしてしまうと当社に入ってくるお金は
0になってしまいます。
これでは、商売自体が成り立ちません。
10%の割引でも厳しいです。
社員の給料が払えなくなってしまいます。

ひょっとしたら、会員制度を作られている会社は
よっぽどやりくり上手なのかもしれません。
ですが、もし当社が60万円の葬儀を20万円で行うとすれば、
最初から20万円の価値がある葬儀を60万円と偽り、
20万円で売るしかないのです。
そういったことは一切したくない。

良いものを、より適正な金額で提供したい。
それが、私の理念です。

山田愛子

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