お彼岸時期に咲く花と言えば…彼岸花。
さて、この彼岸花には多くの名前が有るのをご存知でしょうか?
その数なんと千種類以上!
その中には墓花、幽霊花、地獄花、死人花、葬式花、狐花、霊花などなどあまり美しい名前からかけ離れた異名も持っています。
実はこの彼岸花にはアルカロイドと言う名の有毒物質を含んでおりその毒を口にすると
「彼岸(向う岸=あの世)」に行くと言われており、このお彼岸時期に墓地に沢山咲いている事もあってあまり良い名が付けられていないのかもしれません。
しかし、悪い名前ばかりではありません。
別名の「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」は仏典に由来し「天上の花」という意味も持っています。
彼岸花はその毒性から田んぼの周りに植え、モグラやネズミから守る事や、また土葬だった当時お墓の周りに植え地中の遺体を守っていました。
その他にも毒性は水で抜くことができ、球根にデンプを含んでいるので飢饉の時には食料として人々の命を守ってきました。
昔は「此岸(こちらの岸=この世)」を守ってくれる有難い花だったのかもしれませんね。