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【十人十色のお葬式】いとこからの8年ぶりの電話

「愛子ちゃん、歩かれへんねん」「え、どういうことなん?」「それは見なわからんわあ。とにかく来て」と、いとこから8年ぶりに電話がありました。何事かと奈良まで会いに行くと、本人は1㍍も歩けない状態。玄関とリビングは歩けない割にまあまあ普通に綺麗。でも、台所とプライベートの部屋は散らかり放題・・・。裏庭も草が生い茂り、蚊が潜入して身の危険さえ感じるレベルでした。台所の冷凍庫も冷凍食品で溢れかえっている始末。「冷凍庫ばっかりの冷蔵庫もあるねん」といとこ。合計4つの冷凍庫に詰め込まれた冷凍食品は半分以上が賞味期限切れでした。掃除、買い物、生活に必要なことは、元大学教授の“お父ちゃん”が今は全てやってくれているとのこと。
「ほとんど何もできないのに。介護保険は使ってる?」と聞くと「調査員の人が確認に来てくれて、色々質問されたから『大丈夫です。自分でできます』」と実は何もできないのに答えたそう。下りた認定は要支援1、現状と違い軽度のもの。本来自分ができないことは正直に答えるべきなのに。優しいお父ちゃんは、介護と慣れない家事で今にも倒れそうに見える。ああ、これはもうあかん。お父ちゃんが倒れたら終わりや。餅は餅屋だ。ありがたいことに私には困ったときに助けてくれる助っ人がいます。私はひと肌脱ぐことにしました。(つづく・・・)

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