ご家族を亡くされたあと、役所や銀行、保険会社など、さまざまな窓口で提出を求められるのが死亡診断書です。ところが原本は、火葬許可を得るために死亡届と一体の用紙として市区町村へ提出してしまうため、あとから必要になっても手元には残っていません。そのため、提出する前にコピーを取っておくことが欠かせません。では、いったい何枚用意しておけば足りるのでしょうか。大阪市旭区で葬儀のお手伝いをしておりますと、ご家族からこの質問を本当によくいただきます。ここでは、死亡診断書のコピーが必要になる場面と、実際に用意しておきたい枚数の目安について、現場での経験をふまえてお伝えします。はじめての手続きで慌てないための備えとして、お役立てください。
目次
死亡診断書のコピーはなぜ必要になるのか
死亡診断書は、右半分が医師の記入する診断書、左半分がご家族の記入する死亡届という、一枚でつながった用紙になっています。この用紙は、火葬許可証を受け取るために市区町村の窓口へ提出しますので、提出したあとはご家族の手元に残りません。ところが、生命保険金の請求、遺族年金や未支給年金の手続き、金融機関での預貯金の相続、勤務先やご加入の共済への届け出など、亡くなられた事実を証明する書類は、葬儀が終わってから次々と必要になります。これらの手続きの多くはコピーで受け付けてもらえますので、原本を提出する前に必要な枚数をコピーしておくことが大切です。もし取り忘れてしまうと、病院で死亡診断書を再発行していただくことになり、文書料や日数がかかる場合があります。市区町村に提出した死亡届記載事項証明書を請求する方法もありますが、請求できる方や使いみちが限られており、手続きの手間も小さくありません。葬儀の準備で気持ちの余裕がないときこそ、提出前のわずか数分のコピーが、そのあとのご負担を大きく減らしてくれます。
原本は死亡届として提出され手元に残らない
死亡診断書は、用紙の左半分が死亡届、右半分が死亡診断書という一枚で一体の書式になっています。ご家族が死亡届を記入して役所へ提出すると、診断書の部分も一緒に受理されるため、原本は手元に戻りません。
後から必要になった場合は、診断書を作成した医療機関へ再発行を相談する、または提出先が求める証明書を確認することになります。ただし、対応の可否や費用、日数は医療機関や提出先によって異なります。最初から完璧にそろえようとするより、まずは提出前にコピーを取り、どの手続きで何が必要かを順番に確認するのが現実的です。
役所へ出す前にコピーを取るのが一番確実
葬儀の前後はとにかく慌ただしく、書類のことまで気が回らないのが正直なところだと思います。それでも一つだけ、先にお伝えしておきたいことがあります。死亡診断書は、役所に提出すると手元に戻ってきません。生命保険の請求や年金の手続きでは、その写しを求められる場面が何度も出てきます。ですから、役所へ死亡届を提出する前に、コピーを取っておくのが一番確実です。まずは5枚前後、保険や銀行口座が多い方は10枚ほどを目安にすると安心です。
スマートフォンで撮影しておく方も増えましたが、提出書類として写真が認められるかどうかは提出先ごとに異なります。控えとして写真を残しつつ、紙のコピーも併せて用意しておくと安心です。
生命保険の請求で求められる書類の形式
生命保険の保険金を請求するとき、最初に必要になるのが死亡を証明する書類です。多くの保険会社では、役所へ提出する前に取っておいた死亡診断書(死体検案書)のコピーで受け付けてもらえます。原本は火葬許可の手続きで役所に提出してしまいますので、葬儀社にお渡しする前に数枚コピーしておくと安心です。
一方で、契約内容や保険金額によっては、コピーだけでは足りない場合があります。保険会社が指定する様式の所定の死亡証明書に医師の記入を求められたり、受取人と被保険者の関係を確認するために戸籍謄本や住民票、受取人の本人確認書類の提出を求められることもあります。所定用紙は医師に記入していただくまでに日数がかかり、文書料も別途必要です。
必要な書類は保険会社ごとに異なりますので、自己判断で揃えるよりも、まず保険会社の窓口に連絡して指示を受けるのが確実です。請求全体の流れについては葬儀後のご相談で詳しく解説しています。
年金の停止と未支給年金の請求で使う場面
年金を受け取っていた方が亡くなられた場合、原則として受給を止めるための届出が必要になります。ただし、マイナンバーの収録状況などによって省略できる場合もあります。あわせて、亡くなった月までの年金でまだ振り込まれていない分があるときは、生計を同じくしていたご遺族が未支給年金として請求できる場合があります。
この場面でよく求められるのが、死亡の事実とご家族との関係を示す書類です。死亡診断書のコピーのほか、亡くなった方と請求する方のつながりが分かる戸籍謄本、住民票の除票、請求する方自身の世帯全員の住民票や振込先口座が分かるもの、マイナンバーの確認書類などを案内されることがあります。
ただし、必要な書類の組み合わせは、年金の種類やご家族の状況、届出の時期によって変わります。住民基本台帳との情報連携で省略できる書類もあるため、ここに挙げたものがそのまま必要になるとは限りません。書類を集め始める前に、お近くの年金事務所や街角の年金相談センターへ確認しておくと、二度手間を避けやすくなります。手続き全体の流れについては、葬儀後の手続きのページでも整理していますので、あわせてご覧ください。
預貯金の解約・相続手続きでの扱われ方
金融機関に故人の口座の解約や名義変更を申し出ると、まず死亡の事実を確認するために死亡診断書のコピーを求められることがあります。ただし、コピーを提出しただけで手続きが完了することはほとんどありません。銀行が最終的に確認したいのは「誰が正当な相続人なのか」という点だからです。そのためには出生から死亡までつながる戸籍謄本、相続人全員の戸籍と印鑑登録証明書、金融機関所定の相続手続依頼書など、複数の書類をそろえる必要がある場合が多くなります。
死亡診断書のコピーは、あくまで初動の確認資料という位置づけです。これだけを持参しても、残高照会や仮払いに応じてもらえないことがあります。窓口へ出向く前に、その金融機関が何を求めているかを電話で確認し、必要書類の一覧を受け取っておくと二度手間を防げます。
口座がいつ、どのように凍結されるのかという流れは、葬儀後の手続きの流れでまとめています。順序を先に押さえておけば、葬儀直後の慌ただしい時期でも落ち着いて動けます。
何枚コピーしておけば足りるかの目安
死亡診断書は、葬儀が終わったあとの手続きでも繰り返し必要になります。原本は死亡届と一緒に役所へ提出してしまいますので、その前にコピーを取っておくことが欠かせません。枚数の目安は5枚から10枚程度。これだけあれば、多くのご家庭の手続きは滞りなく進められます。
コピーが必要になる場面としては、次のようなものがあります。
- 生命保険の死亡保険金の請求
- 年金の受給停止、未支給年金の請求
- 携帯電話などの契約変更・解約で、契約先から死亡の事実を確認する書類を求められる場合
- 銀行口座の解約、相続の手続き
ただ、あらかじめ多めに取りすぎる必要はありません。提出先によって、求められるものが原本なのかコピーなのか、そもそも死亡診断書ではなく戸籍謄本なのかが変わってきます。銀行や保険会社では戸籍で足りるケースも少なくありません。まずは手続きをする窓口に一度確認していただき、足りなければあとからコピーを追加すれば十分です。枚数をそろえること以上に、どこに何が必要なのかを最初に整理しておくことのほうが、ご家族の負担はずいぶん軽くなります。
コピー不可の手続きと死亡届記載事項証明書
死亡診断書のコピーは多くの場面で受け付けられますが、すべての手続きで通用するわけではありません。保険の種類や契約内容によっては、コピーではなく公的な証明書そのものを求められることがあります。
その代表が死亡届記載事項証明書です。役所に提出した死亡届の控えを証明するもので、死亡診断書の記載内容もあわせて確認できます。請求先は死亡届を出した市区町村や本籍地の役所ですが、時期によっては届出先の市区町村ではなく、管轄の法務局での取り扱いになる場合があります。
注意したいのは、この証明書は誰でも自由に取れるものではないという点です。請求できる理由や使い道が限られており、「念のため手元に」という目的では交付されない場合があります。実際には戸籍謄本や除籍謄本で足りる手続きも多いので、まずは提出先に何が必要かを確認してから動いてください。
旭区で再取得する流れと葬儀社に頼める範囲
死亡届は提出すると原本が手元に残らないため、後の手続きで記載内容が必要になったときに困る方が少なくありません。大宮や森小路のあたりにお住まいの方からも、葬儀後に「どこで何を取ればよいのか」とご相談を受けることがあります。まずは届出先の市区町村窓口へ確認してください。火葬許可証(埋葬許可証)を紛失した場合の再交付も、届出をした区役所が窓口になります。
流れとしては、どの証明書が必要か、誰が請求できるのかを先に確認し、申請書と本人確認書類、届出人との関係がわかる書類をそろえて窓口へ向かいます。年金や保険金の請求先によって求められる書類が違うため、提出先に確認してから動くと二度手間になりません。
葬儀社がお手伝いできるのは、死亡届の提出代行、提出前にコピーをお取りするお声かけ、必要書類の整理までです。誰が相続人にあたるか、この書類で足りるかといった行政判断や法律判断はできませんので、その部分は窓口や専門家にご確認いただくことになります。手続きの全体像は葬儀後の手続きにまとめています。ご不安な点があればお問い合わせからお気軽にご相談ください。
まとめ:コピーは「少し多め」が結果的に手間を減らします
死亡診断書(死体検案書)の原本は、死亡届と一体の用紙になっているため、役所へ提出するとお手元には残りません。そのため、提出する前にコピーを取っておくことが、その後の手続きを進めるうえで大きな分かれ目になります。
生命保険の請求、遺族年金、金融機関での手続き、勤務先への提出など、必要となる場面は想像以上に多くなりがちです。後から「あと一枚あれば」となるより、はじめに少し多めに用意しておくほうが、ご負担は軽くなるように思います。
ただし、必要な枚数や、コピーで足りるのか原本証明が求められるのかは、提出先やご家族の状況によって変わってきます。ご不安な点は、実際の手続き先にご確認いただくのが確実です。
大阪セレモニーでは、葬儀のご相談だけでなく、その前後で必要になる書類のご準備についても、経験をふまえてお手伝いしています。「これは何枚いるのだろう」「どこに出すのだろう」といった段階でも構いませんので、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
よくあるご質問
死亡診断書のコピーは何枚必要ですか
提出先の数によって変わりますが、一般的には5枚から10枚程度を目安にされる方が多い印象です。加入されている保険の数や、口座をお持ちの金融機関の数によっては、さらに必要になることもあります。
主に必要となりやすいのは、次のような場面です。
- 生命保険・共済などの死亡保険金の請求
- 遺族年金や埋葬料・葬祭費などの申請
- 金融機関での口座に関する手続き
- 勤務先への提出、各種名義変更の手続き
コピー代そのものは比較的小さな負担ですので、迷われた場合は少し多めに取っておかれるほうが安心かと思います。
スマートフォンで撮影した写真でも代用できますか
ご自身の控えとして記録を残しておく分には、写真も有効だと思います。実際、コピー機が手元にない状況で撮影しておいたことが役に立った、というお話も伺います。
ただし、提出書類として写真が認められるかどうかは、提出先ごとに判断が異なります。書面でのコピーを求められることもあれば、画像データの送信に対応している場合もあるようです。撮影する際は、日付・氏名・死亡の原因などの記載部分が欠けたり、影で読みにくくなったりしないようご注意ください。
いずれにしても、写真は「補助」と考えていただき、書面のコピーもあわせて用意されることをおすすめします。
提出後にコピーを取り忘れたことに気づいたら
提出してしまった後でも、対応できる方法はあります。一つは、死亡届記載事項証明書を取得する方法です。死亡届を提出した市区町村の役所、または一定期間が経過した後は管轄の法務局で請求できる場合があります。
ただし、請求できる方の範囲や使用目的に条件が設けられていることが多く、どなたでも自由に取得できるわけではない点にはご注意ください。
もう一つは、診断書を作成された医療機関に再発行を相談する方法です。対応の可否や費用、手続きの流れは医療機関によって異なりますので、まずはお問い合わせいただくとよいかと思います。
どちらの方法を取るにしても、時間と手間はかかってしまいます。だからこそ、提出前のひと手間が大切になります。すでに困ってしまわれている場合も、状況に応じてご案内できることがありますので、こちらからご相談いただければと思います。