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お盆の最中、私の知り合いの息子さんと娘さんが「母の葬儀をお願いしたいのですが」と来社されました。昔から大変お世話になっている近隣の前町会長さんが亡くなられたのです。「これまで慣れ親しんだ地元で」というご家族の意向もあり、地域の集会所でお葬式を執り行うことになりました。

ご近所のご年配の方も歩いて来やすい地域の集会所にしたことで、お通夜には故人と関わりのあった200人以上もの方が参列され、道路にも人が溢れるほどでした。法話をされたお寺さんも、先祖代々から故人様の家とお付き合いがあり、お寺さんにとって故人様はまるでお母さんのような存在でした。子どもの頃の回想や思い出を盛り込んだお話をされ、地域ならではの温かな法話となりました。

実は、故人様が亡くなる数日前に「ご近所さんやその他のお世話になっている皆さんに感謝しなさいよ」と息子さんに何気なく口にされたそうです。「家族にほとんど迷惑をかけずに、これだけ多くの方に見送っていただけて、母も幸せだったと思います」と息子さんが仰っていたのが印象的でした。

会葬者の数は多かったのですが、義理で来ている人は一人もおらず、地域の絆とぬくもりが心に残る、お葬式でした。

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